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調律

ピアノの調律は自分でできる?アプリのチューナーや調律に使う道具を紹介!

ピアノの調律は自分でできる?アプリのチューナーや調律に使う道具を紹介!

ピアノの調律頼むの面倒だし、自分でできたらいいなと一度は思ったことあるのではないでしょうか?

やれば自分でできるものなのでしょうか?

ピアノ調律のアプリのチューナーもありますが、実際機能的にはどうなのか、調律師がお教えしたいと思います。

調律に使う道具についても紹介しますよ。

今回は、ピアノチューナーやアプリで調律は自分でできる?調律に使う道具も紹介!と題してお届けします。

 

ピアノチューナーやアプリで調律は自分でできる?

ピアノの調律は自分でできる?アプリのチューナーや調律に使う道具を紹介!

ピアノの調律はチューナーやアプリがあれば、自分でできるのか…?

結論を言ってしまうと、恐らくピアノの調律の経験がないという方が、調律をすることは、難しいと思いますが、ピアノチューナやチューナーアプリについて紹介していきます。

そして、ピアノ調律は、なぜ難しいのかを詳しく紹介したいと思います。

 

チューナー

最近は、スマホのアプリを使用している調律師がほとんどなので、一般的なチューナーを持ち歩いている人は、少なくなっていて、私自身もチューナーを使用しないので、あまり詳しくありません。

聞いたことがあるチューナーを紹介していきます。

 

KORG OT-120

こちらは、弦楽器や管楽器でよく使われているチューナーなので、ピアノで使用する場合は、本当に補助的な使い方をすることになると思います。

サウンドバック機能があるので、音叉※を使わず、チューナーのスピーカーから発振する音で、基準音をとる調律師もいます。

※音叉(おんさ)…一定の振動数の音を発生できる金属。

 

peterson ストロボチューナー

昔の調律師は、petersonのチューナーを持っていた方がいました。

これはかなり高額で、10万円以上します。

 

スマホアプリのチューナー

最近は、スマートフォンのアプリでもチューナーの機能があります。

調律師でもスマホのアプリチューナーを使っている人は結構います。(私は基本使っていません。)

調律師は、チューナーを基本は使いませんが、補助的に使います。

私の知り合いの調律師が使用しているアプリを、いくつか紹介したいと思います。

 

iPhone用 Reyburn Cyber Tuner

こちらは、iPhoneかiPadしかインストールできないアプリで、価格もかなり高額です。

金額は、約12万円ほどです。

性能がいいので、スマホアプリチューナーの中だと、調律師が持っている人が一番多いと思います。

 

Tune Lab

こちらは、iPhoneもandroidもアプリを所得できます。

Cyber Tunerは、日本語のマニュアルがありますが、Tune Labは英語のみです。

価格が35,000円ぐらいで、Cyber Tunerよりもリーズナブルです。

使用している調律師は、こちらもそこそこいます。

 

チューナーがあればピアノの調律は簡単にできる?

結論からいうと、難しいと思います。

先ほどもお伝えしましたが、ハンマーでチューニングピンを回して音程を合わしていきますが、張力が大きいので、微調整が簡単ではありません。

なので、音程がわかれば調律できるというわけではありません。

そして、先ほど、調律師は補助的にチューナーを使っているとお伝えしましたが、チューナーも完璧な音程を示してくれるわけではないからです。

上記のスマホアプリも、かなり性能がいいので、理論上は最適な音程を示していますが、ピアノの個体差などの影響で、チューナー通りに調律すると、和音で聞くと不快感を覚えたりします。(特に低い音と高い音)

そして、ピアノは3本の弦で1つの音(2本や1本の箇所もある)をならしているので、3本の弦をピタッと同じ音程に合わさないといけません。

これを「ユニゾン」といっています。

このユニゾン、調律の基本中の基本ですが、これが簡単なようで難しいです。

1本の弦が、他の2本の弦と少しでも音程がずれていると、「うにゃ~」とうなりが出ます。

初心者は、一音合わせるのに10~20分くらいかかると思います。

真ん中の音も難しいですが、高い音になっていくと、うなりが聞き取りづらくなりやすいので、ユニゾンの沼にハマってしまいます。

なので、調律師以外の方は、1~2音の一部だけ(基準の音はさわらない)にとどめておいて、全体の調律は避けておくのが無難です。

 

ピアノの調律の難しさ

ピアノの調律とは、調律(チューニング)、整調(部品の位置調整など)、整音(音色を整える)この3つの作業をさしますが、今回は、調律(チューニングのみ)の難しさを紹介します。

勘がいい人なら、音程はわかると思います。

しかし、問題はチューニングピンにチューニングハンマーを操作して、音程を調整することです。

正直、すごく難しいです。

ピアノの弦張力(弦の引っ張る力)は、弦1本につき80~90kgかかっているので、かなり張力が大きいです。

そのため、ギターなどのように容易に音程を変えることができません。

80~90kgある弦を調整するということは、それなりの力が必要ですし、微調整も簡単ではありません。

それにハンマーでピンを回して、音程をぴったりに合わせられたと思っても、張力が大きいので、弦が元の位置に戻ろうとする力が働くため、音程が少し下がってしまいます。

なので、単純にハンマーを回すだけでは、音程が止まってくれません。

調律師は、音程を合わせた後、少し下がることを見越して調律をしています。

調律師は、これらの技術を1年あるいは、2年かけて特訓します。

そして、ハンマーの回し方を間違えて操作すると、弦が切れてしまうこともありますし、チューニングピンがささっている板を傷めてしまうこともあります。

そして、ピアノは、220~230本とかなりの本数の弦が張られていますが、その分チューニングピンもかなりの数があります。

数が多いので、誤って、調整したいピンとは別のピンに、ハンマーをさしてしまうということがあって、当たり前ですが、ピンをどんなに回しても音程が変わってくれません。

そのままハンマーを操作し続けると、どんどん弦が引っ張られ、弦が切れてしまうという事態になります。

「さすがに、弦切れるまでに間違っていることに気づくでしょう」と思われるかもしれませんが、初心者の方は、気が付くのに時間がかかることが多いです。

 

初心者は調律をしてはいけないのか?

上記の内容を理解すると、初心者は調律をしてはいけないと思われると思います。

しかし、一部分(1~2音)であればいいと思います。

例えば、弦が切れたときに、新しい弦に張り替えた後は、張り替えた弦の音が狂いやすいです。

お客様に狂っているところだけ、調律をしていただけると助かると思っている調律師は、正直結構いると思います。

その狂っているところだけのために、音程がずれる度に、お伺いしないといけないことを考えると、ありがたいかもしれません。

ただし、調律をしていいのは、狂ってしまったところだけにしておくことが大切です。

土台の音をいじってしまうと、正確な音程になおすのは、かなり難しいですので、自分で調律する場合は、間違えないように注意してください。

ピアノの調律をしたことがないという方は、はじめのうちは、実際に調律師に教えてもらって、見てもらいながら、するようにしてください。

 

ピアノの調律に使う道具を紹介!

ピアノの調律は自分でできる?アプリのチューナーや調律に使う道具を紹介!

調律で使う必要な道具は、どんな道具が必要なのでしょうか?

市販されているものもあるので、紹介していきます。

 

調律で必要な道具

一部だけでも調律がしたい!という方は、調律で使う最低限の工具は必要です。

 

調律で使用する道具

ピアノの調律は自分でできる?アプリのチューナーや調律に使う道具を紹介!

私が調律の時によく使用している工具は、上記の画像のにあるものです。

一部分だけ自分で調律をするときに、必ず必要な道具を整理しておきましょう。

  • チューニングハンマー
  • ゴムウェッジ(グランドピアノの場合はフェルトウェッジの方が使いやすい)
  • パップスミュート(木ウェッジでも可。グランドピアノは不要)

こちらが一部分だけ自分で調律する時に必要なものです。

パップスミュートは、木ウェッジでも可と記載したのですが、初心者の方は、パップスミュートの方が使いやすいと思います。

 

それぞれの工具の使用方法

画像を見てもらった方がわかりやすいので、画像を貼り付けます。

調律をしたことがないという方は、はじめのうちは必ず調律師の人に付き添ってもらってください。

 

☆ゴムウェッジ

ピアノの調律は自分でできる?アプリのチューナーや調律に使う道具を紹介!

ゴムウェッジは、中音と低音で使用します。

(ピアノは、セクションといって低音、中音、高音と大きく3つに区分されています。)

ゴムウェッジは、このように弦に差し込みます。

3本一気に音を聞いて、音を合わせるのは至難の業ですので、1本の弦をならさないようにするために、ゴムウェッジをはめます。

基音(基本は中央の弦)をもとに、左側と右側の弦の音程を、一定にします。

 

☆チューニングハンマー

ピアノの調律は自分でできる?アプリのチューナーや調律に使う道具を紹介!

チューニングハンマーは、このように調律したい音のチューニングピンに、差し込んで、調律する鍵盤を叩き、音を聞きながらチューニングピンを回して調整します。

少しずつ回して調整し、わからなくなったら、緩める方向(左回し)にハンマーを動かしてください。

右に回すと、音程は高く、左に回すと、音程は低くなります。

 

☆パップスミュート

ピアノの調律は自分でできる?アプリのチューナーや調律に使う道具を紹介!

パップスミュートは、高音で使用します。

ハンマーの下からパップスミュートを差し込んで、弦にはめ、ゴムウェッジと同様に、音を消すために使用します。

ちなみに木ウェッジはこんな感じです。

ピアノの調律は自分でできる?アプリのチューナーや調律に使う道具を紹介!

木ウェッジは、木の周りを皮を貼り付けている工具ですが、使用していくうちに皮が劣化してくるので、消耗してくると、皮を貼り替えるか買い替えないといけません。

ざっとこんな感じです。

 

市販されている調律道具

ピアノ調律で必要な工具は、一応、誰でも購入することができます。

上記の工具は、私自身現物を見たことがないので、なんとも言えませんが、手軽に購入できるので、ちょっとだけ調整したいという場合は、このようなものを使っても問題ないと思います。

保証はできませんので、ご了承ください。

くれぐれもはじめて調律をする場合は、調律師に手ほどきを受けて、見てもらいながらやってください。

 

ピアノチューナーのアプリのまとめ

結論、初心者の方のピアノの調律は、全部は難しいですが、一部だけだったら、挑戦してもOKという感じです。

スマホアプリも有料ではありますが、補助的に使っている調律師はいます。

初心者の方が、チューナーオンリーで調律をするというのは無謀です。

弦を張り替えた後などに、1音だけ調律する、ぐらいにとどめておいていただきたいです。

調律に使う道具も、ちょっと使う程度なら、安いもので対応できるかと思います。

以上、ピアノチューナーやアプリで調律は自分でできる?調律に使う道具も紹介!と題してお届けしました。