調律

ピアノのタッチが重い!調律で鍵盤を軽く調整はできる?

ピアノのタッチが重い!調律で鍵盤を軽く調整はできる?
Pocket
LINEで送る

ピアノのタッチが重くて弾きにくい!と感じて、小さいお子様だと、「もうピアノ弾きたくない!嫌だ!」と言い出すこともあるようです。

鍵盤のタッチが重いピアノは、なぜ重たくなってしまっているのか、原因はあるのでしょうか。

重い鍵盤のタッチは、調律で軽いタッチに調整することはできるのどうか、とても気になりますよね。

また、逆に軽い鍵盤を重くすることもできるのかどうかも紹介していきます。

今回は、ピアノのタッチが重い!調律で鍵盤を軽く調整はできる?と題してお届けします。

 

ピアノのタッチが重い!

ピアノのタッチが重い!調律で鍵盤を軽く調整はできる?

ピアノのタッチとは?と聞かれて、答えることはできますか?

ピアノのタッチとは、簡単にいうと、ピアノの鍵盤を指で打鍵することを意味します。

ピアノの鍵盤の重さは、それぞれ個体差があって、全く同じメーカーの同じ機種でも、タッチの差があるのはご存じでしょうか?

 

ピアノの機種が同じでもタッチが違う?

ピアノ1台の部品の数は、グランドピアノでおよそ1万個、アップライトピアノでおよそ8千個あります。

タッチを同じようにするには、このたくさんの部品を全く同じ設計で組み立ていけば、全く同じタッチになりますが、一台一台細かい誤差があるため、タッチが異なってきます。

ハンマーは、基本的に手作業で固さの調整をしますので、全く同じ固さに調整することは、根本的に不可能なので、どうしても、同じ機種であっても個体差があります。

細々とした設計や調整の違いで、タッチや音色も変わってきます。

 

調律で鍵盤を軽く調整はできる?

ピアノのタッチが重い!調律で鍵盤を軽く調整はできる?

重い鍵盤のタッチは、調整することは、可能なのでしょうか?

上記でもお伝えしたように、設計の段階、あるいは、ハンマーの固さなど、重い仕様になっている場合は、軽くすることは難しいです。

 

タッチが重い原因

先ほどもお伝えしましたが、ピアノによって鍵盤のタッチの重さに個体差があります。

もともとタッチが重めに設計で作られているピアノの場合は、軽くするのは、難しいことが多いです。

そこまでタッチが重くなかったピアノが、なんだか重くなってきたような気がするという場合は、ピアノの内部の状態に原因があると考えられます。

ピアノは、とても繊細な楽器なので、湿度や温度の変化で影響を受けやすいです。

湿度が高くなると、タッチが重くなる傾向にあるのですが、ピアノの内部のフェルト部分や木部が湿気の影響で膨張してしまいます。

さらに、ホコリもつきやすく、サビが発生しやすいので、引っ掛かりの原因になるのです。

引っ掛かりがあると、鍵盤の動きにブレーキがかかったような状態なので、指の力がさらに必要になって、タッチが重くなる原因になります。

特に鍵盤まわりのピンがサビついていたり、汚れていると、タッチに影響します。

膨張だけなら、乾燥すれば自然にタッチが戻ることもありますが、サビが発生している場合は、不具合につながることもあります。

あとは、ピアノの部品の調整が大きくずれている場合も、タッチの重いことの大きな原因のひとつです。

 

鍵盤を軽くする方法

鍵盤を軽くする方法は、いくつかあります。

代表的な方法を紹介します。

 

鍵盤の動きをスムーズにする

ピアノのタッチが重い!調律で鍵盤を軽く調整はできる?

鍵盤は、上の画像の1の奥側のピンを軸にシーソーのようにして動きます。

2は、鍵盤の裏の部分です。

1の手前側のピンに、2の穴が沈む仕組みになっています。

この1のピンは、金属なので、長期間ピアノを弾いていない状態の場合や、湿度が高いところにピアノを置いている場合、錆びてくることがあります。

ここが錆びると、鍵盤の動きもにぶくなりますので、鍵盤が重たく感じることがあります。

このサビを取りのぞいて、滑りをよくすると、弾きやすくなります。

そして、2の穴の部分、赤いクロスが貼り付けてありますよね?

このクロス、湿気を含むと膨らむことがあります。

膨らむと、鍵盤を沈めると、1の穴と2ピンの空間が狭くなってしまうので、鍵盤が重く感じることがあります。

膨らみ具合が大きいと、鍵盤の穴がピンの挟まって、鍵盤が沈んだまま上がってこない症状が出てきます。

このクロスが膨張することを、「キースティック」と呼んでいて、専用の工具を使って、穴の隙間を広げると症状が改善されます。

 

整調をする

ピアノには、数多くの部品を使用して、音をならしています。

その部品の位置が、部品が動きにくくなる方に少しでもずれると、タッチが重い原因になります。

部品の位置を寸法通りに調整し、正常なアクション動作をできるようにすると、タッチが軽く、弾きやすくなります

これを整調といいます。

整調しても、まだ重いと感じる場合、部品を軽くできる位置に基準寸法よりも、ずらして微調整させたりすることもあります。

しかし、基準寸法からずらすということなので、タッチが軽くなっても、弾きにくい状態になってしまうこともあります。

例えば、連打がしにくくなるなどの症状があったりします。

 

修理をする

部品が劣化していたり、湿気の影響で、部品が膨張し、動きが鈍くなっている場合は、部品の修理を行った方がいいでしょう。

 

調律をする

ピアノの音程がずれていると、弾きにくく感じることが多く、調律しただけで軽くなったと感じるということは、よくあります

ピアノの調律は、1~2年に1回ほどはするようにしてください。

音がこもりぎみのピアノも、重たく感じることがあります。

鍵盤の鉛調整をする

ピアノの鍵盤には、鉛が埋め込まれています。

整調がきちんと揃い、修理も調律も完璧で、どうしてもタッチが改善されない場合は、鍵盤の鉛を調整します。

鉛は重りとして使われています。

鍵盤の重さは、何グラムで下がるかと何グラムで上がるかのバランスの上でなりたっています。

あまり重くしてしまうと、鍵盤の戻りが遅くなるので、とても弾きにくいピアノになります。

なので、鍵盤の重さは、約50gのの重さで鍵盤が沈み、約20gの重さで鍵盤が戻ってくるというのが標準です。

もちろんメーカーによって、多少の重さの違いはありますが、ほとんど似たような基準になっています。

鍵盤の沈む重さが、60g近くある場合は、重めの鍵盤といえます。

1鍵1鍵、鍵盤が沈む重さをはかり、鍵盤の鉛を減らしたり、追加したり、位置を変えたりして、鍵盤の重さを調整します。

 

鍵盤を重くしたい

鍵盤を重くすることは、基本的にはおすすめしていません。

タッチを重くしたいという方は、重い鍵盤で慣れておけば、どんなピアノでも軽く弾くことができて、コンクールの対策になるという点で、重くしてほしいと希望されることがほとんどです。

鍵盤の沈む重さが、50gよりも大幅に軽い場合は、重く調整した方がいいかもしれませんが、50g程度であれば、調整しない方がいいです。

50gよりも重くすると、腱鞘炎になってしまったり、弾きずらさにストレスを感じてしまうことがあります。

それに、力任せに弾いても、いい音がでることはありません。

指のトレーニングは、ハノンやツェルニーの練習を20~30分ほど毎日続けることが、一番効果があります。

特にハノンは、音のバラつきが改善されて、早い音符のフレーズを転ばずに弾けるようになりますので、つまらないかもしれませんが、毎日練習するといいと思います。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

ピアノの鍵盤のタッチが重い場合、まず、調律師に相談するのがいいでしょう。

ほとんどの場合は、整調や調律、修理をすれば、タッチは軽く改善されることが多いです。

大事なことは、ピアノの購入段階で、自分の好みにあったタッチや音色のピアノを選ぶことが、とても大事ですね。

以上、ピアノのタッチが重い!調律で鍵盤を軽く調整はできる?と題してお届けしました。