ピアノのお手入れ

アップライトピアノとグランドピアノのカバーは手づくりできる?そもそもピアノにカバーは必要?

アップライトピアノとグランドピアノのカバーは手づくりできる?そもそもピアノにカバーは必要?

アップライトピアノやグランドピアノによくカバーをかけることがありますが、手作りはできたりするのでしょうか?

既成のものは割高のものが多く、作り方を知りたい方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、そもそもカバーって必要なものなのでしょうか?

ほこり除けにつけているという言う人や、なんとなくいるのかな…?と思ってつけている人様々だと思いますが、実際どうなのでしょうか?

今回は、アップライトピアノのカバーを手づくりできる?そもそもピアノにカバーは必要?と題してお届けします。

 

アップライトピアノやグランドピアノのカバーは手づくりできる?

アップライトピアノとグランドピアノのカバーは手づくりできる?そもそもピアノにカバーは必要?

ピアノのカバーは手作りで、結論はやろうと思えばできます。

難しくてめんどくさそう~というのが、私の正直なところ(笑)ですが、皆さんいかがでしょうか?

買うとなると結構な割高ですし、手作りできた方が断然お得ですよね!

できるだけ簡単に手作りできる方法を、紹介していきたいと思います。

 

アップライトピアノのカバーの作り方

アップライトピアノのカバーは、3種類ほどあります。

ひとつが「トップカバー」、二つ目が「ハーフカバー」、三つ目が「オールカバー」です。

「トップカバー」が上の屋根にかぶせるタイプのカバーで、「ハーフカバー」が屋根から鍵盤の高さぐらいまでかかるカバー、「オールカバー」が上から下までピアノを全て覆いかぶせるカバーです。

トップカバーは本当に簡単にできます。

「ハーフカバー」と「オールカバー」ははっきり言ってめんどくさいですよ!

早速作り方を説明していきます!

用意するものは、カバーにする布、裁ちばさみ、裁ほう上手

この裁ほう上手、簡単でとてもおすすめです!

 

トップカバー

トップカバーが一番手っ取り早いですし、ピアノの状態を保つうえでもおすすめです。

カーテンでもできるようですので、少し紹介していきますね!

カーテンの場合

①アップライトピアノの上の屋根の寸法より少し大きめのカーテンを用意する。

上の屋根よりもカーテンが大きすぎるサイズの場合、206cm×96cmに裁断します。

②カーテンフックの部分のひだがある場合、ひだの部分の糸をほどきます。

③ほどいたところのめくれているところを、裁ほう上手を塗ってくっつけて、接着部分にアイロンをかける。

(カーテンの裁断の必要がなかった場合は、これで完成!)

④裁断した場合は、裁断したところの縫い代を処理します。

縫い代を三つ折りにしてアイロンで折り目をつける。

⑤縫い代を裁ほう上手を塗って接着し、接着面にアイロンをかけたら完成!

☆裁ほう上手接着時アイロンをかける際は、あて布をしてください。

布の場合

①206cm×96cmに布を裁断する。

②縫い代を三つ折りにしてアイロンで折り目をつける。

③縫い代を裁ほう上手を塗って接着し、接着面にアイロンをかけたら完成!

切って縫い代をくっつけるだけ!

裁ほう上手は、便利すぎます。

これでズボンの裾上げとかも楽にできちゃいます。

 

アップライトピアノオールカバー

こちらはめんどくさいです。

カバーの型はざっくりとこんな感じです。(雑ですみません)

ピアノのサイズを採寸します。

縫い代3cmと+1cmほど余裕をもって裁断します。

注意したい点は、アップライトピアノの前面と側面の採寸は、まっすぐ採寸するとうまくいきません。

鍵盤のところが出っ張っているので、天屋根から鍵盤付近まで斜めに角度をつけて採寸してください。

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天屋根は、アップライトピアノの上の屋根のことです。

手順

①あらかじめすべての生地の縫い代を処理します。

各生地の四隅を、三つ折りにしてアイロンで折り目をつけて、裁ほうボンドで接着し、接着面にアイロンをかけます。

①背面と天屋根を、裁ほうボンドで接着→接着面にアイロン。

②①で接着した背面と天屋根を各側面と接着→接着面にアイロン。

⑥前面の中心は、天屋根から8cmほどボンドでつなぎ合わせる

④側面と天屋根を接着して完成!

これで形になると思います!

ハーフにしたい場合は、前面、側面、背面の長さを短めに裁断してください。

採寸がきちんとできいれば、きれいにすっぽりかぶせられると思います。

 

グランドピアノのカバーの作り方

グランドピアノはサイズが大きいので、大変です。

説明していきましょう。

手順

"アップライトピアノとグランドピアノのカバーは手づくりできる?そもそもピアノにカバーは必要?</p①グランドピアノの上面のふちをかたどって布を裁断する。

縫い代3cmと1cmほど確保してください。

②側面は、鍵盤側で一枚、鍵盤側以外の面で一枚用意します。

鍵盤側は以下のように斜め測ります。

鍵盤側以外の面は、まっすぐ採寸します。

アップライトピアノとグランドピアノのカバーは手づくりできる?そもそもピアノにカバーは必要?

 

 

アップライトピアノとグランドピアノのカバーは手づくりできる?そもそもピアノにカバーは必要?

雑ですみません。。。

鍵盤側以外の側面は、かなり大きいサイズになりますね。

③それぞれの生地の端っこを、三つ折りにしアイロンで折り目をつけ、裁ほう上手で縫い代処理します。

④上面と鍵盤側以外の面を、裁ほう上手で接着します。

⑤上面と鍵盤側の面を接着します。

⑥鍵盤側と鍵盤側以外の面を接着して完成!

これで形になると思います。

大屋根と前屋根をつないでいる蝶番あたりに、スリットを入れると、前屋根が開けやすくなると思います。

グランドピアノは、生地がかなり大きくなるので、裁ほうボンドでも大変な作業になるかと思います。

裁ほうボンドの消費量もすごいかと…

ミシンでやった方がやりやすいかもしれません。

ピアノのカバーは購入すると割とお高いので、作ってみたい方は作ってみてはいかがでしょか?

 

おすすめの生地

かわいい生地をがあったので、紹介したいと思います。

そもそもピアノにカバーは必要?

アップライトピアノのカバーを手づくりできる?そもそもピアノにカバーは必要?

ピアノのカバーは、ピアノのほこりよけのためや、傷防止、インテリアに合わせてかけている場合が多いのですが、本来はかけない方がピアノにとっていいです。

ピアノは、天然の木材や天然のフェルト、金属の部品があるため、通気性をよく保つということが重要です。

通気性が悪くなると、ピアノに湿気がこもってしまい、錆びやカビ、害虫が発生する可能性があります。

ただ、例外がありますので、紹介していきます。

 

キッチンの近くにピアノを置いている場合

ピアノを設置している場所が、キッチンのそばの場合カバーをかけた方がいいです。

キッチンのそばだと、どうしても油汚れや蒸気がピアノにかかるため、ピアノに悪影響が出てきます。

ピアノは湿気に弱いので、お料理中の油や蒸気の影響で、金属類が錆びたり、ほこりが木材にへばりついて、カビになりやすいです。

油汚れがピアノの外装についてしまうと、クロスでピアノをふいても、そう簡単には汚れが取れません。

このような理由で、キッチンのそばや、リビングダイニングにピアノを置いている場合は、オールカバーをした方がいいです。

しかし、ずっとカバーをかけっぱなしということではなくて、料理をしているときや食事中はカバーをつけて、それ以外の時間は、カバーを外してください。

あくまで、キッチンからの油気や蒸気を防ぐためのカバーですので、キッチンの使用がなく、食事をしていない時は、カバーを外した方がいいでしょう。

 

日当たりのいい場所にピアノを置いている場合

日当たりのいいところに置いている場合は、ピアノの日焼け防止のためと、日に当たるとピアノ内部の温度が高くなり、音程が狂いやすくなるので、直射日光は避けたいのです。

この場合、ピアノカバーではなく、窓に遮光カーテンを取り付けるのがベストだと思います。

窓が大きくて難しい場合は、できるだけ日が当たる時間のみ、ピアノカバーをしてください。

 

ただ単にカバーをつけたいだけの場合

カバーが必要のないところにピアノを置いているけど、どうしてもカバーをつけたい場合は、トップカバーがおすすめです。

生地がうすめで通気性のいい生地を選ぶのがいいと思います。

ですが、やはりカバーのかけっぱなしはよくありません。

アップライトピアノでもグランドピアノでも、定期的にカバーを外して、屋根を開けて、ピアノの換気を行ってください。

よくピアノの上に写真縦や楽譜など、ものを置いているのを見ますが、それもピアノによくありませんし、共鳴の原因になりますので、好ましくありません。

また、換気をしようとしても、物をおろす作業が面倒で、そのまま放置…ということになっているピアノ、何度も見たことがあります。

カバーをかけるなら、物は極力置かないようにして、定期的にカバーを外し換気をし、カバーを洗濯することも大事です。

 

まとめ

アップライトピアノとグランドピアノのカバーについて紹介しました。

ピアノのカバーは、手作りできますが、少し手間がかかりますので、簡単にできる作り方で紹介させていただきました。

そして、ピアノのカバーは、本来かけない方が理想的です。

キッチンまわりに置いている場合は、料理をするときや食事中はカバーが必要ですが、それ以外の時間はカバーをつけず、ピアノを解放させてくださいね。

以上、アップライトピアノとグランドピアノのカバーは手づくりできる?そもそもピアノにカバーは必要?と題してお届けしました。