ピアノのペダルって、いつのまにか黒くなってしまっていませんか?
それは、ペダルが錆びているのです。
この錆びは、磨くととてもきれいになるので、気になる方は読んでみてください!
専用のクリーナーなどが必要なのかも、紹介していきます。
それと、ピアノのペダルは不具合が多い場所…。
きしみ音が鳴るいうことがよくある症状ですが、原因を紹介していきます。
今回は、ピアノペダルの磨きはクリーナーを使う?きしみ音が鳴る原因は?と題してお届けします。
目次
ピアノペダルの磨きはクリーナーを使う?
ピアノのペダルの素材は、真鍮です。
私たちの身近なものでいえば、5円玉が真鍮ですね。
5円玉はお手入れする必要は、ありませんが…(笑)
真鍮はとても変色しやすいのですが、その特徴を利用して、アンティーク調のインテリアに使われたりしています。
そんな真鍮でできたピアノのペダルも、とても変色しやすく、すぐに錆びてきます。
どのように手入れすればいいのでしょうか?
うまくできれば、上の画像のようなペダルも、ものすごくきれいになるので、ぜひ最後まで読んでいただいて、試してみてください!
ペダル磨きに必要なもの
ペダルを磨くのに、必要なものは以下の通りです。
・いらない布または雑巾
・ピカール
・マスキングテープ
・(捨ててもいいようなゴム手袋やビニール手袋)
基本は、この3点で大丈夫です。
ピアノのペダル磨き用の専用のクリーナーのようなものは、特にありません。
ピカールという金属磨きを使います。
ピカールは、ホームセンターで手に入ります。
YAMAHAのコンパウンドも可能ですが、私は、ピカールの方がいいかなと思います。
ゴム手袋は、手を汚したくない方はあるといいです。
磨いていると、手が真っ黒になります。
もっと楽にしたいという方は…
・お酢
・ティッシュペーパー
・不要な新聞紙など
・水
を追加で用意してください。
あの調味料のお酢でいいの?ってと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、そうです!
調味料のお酢が、金属と酢酸が化学反応を起こし、汚れを浮かすことができるのです。
ペダルの磨き方
早速、ペダルの磨き方を説明していきます。
かるいサビの場合
①ペダルの奥にあるフェルトを汚さないために、ペダルのまわりをマスキングテープで養生する
②布にピカールをつけて、ひたすらペダルを磨く
③マスキングテープを剥がす
☆コツとしては、最初はピカールを布にたっぷりつけて磨き、最後に乾拭きするイメージでやってみてください。
鏡や窓をきれいに拭くときと同じような感じです。
基本的には、どんなに頑固なサビもこのやり方で根気よく磨いていけば、かなりきれいになります。
ピカールは、灯油が入っているため、においが結構きついです。
ピカールを使う際は、換気を十分に行ってください!
できるだけ楽に仕上げたい場合
①ペダルの奥にあるフェルトを汚さないために、ペダルのまわりをマスキングテープで養生する
②新聞紙などをぺダルの下に敷く(お酢が床に垂れるので、お酢が床に浸透しないぐらいたくさん敷く。ペット用の防水シートなど使うと便利)
③お酢をティッシュペーパーにしみ込ませて、顔にパックするように、ペダルに貼り付ける
④2~3分放置
⑤ティッシュペーパーを剥がし、ペダルについたお酢を水をかけて拭き取る(水をスプレー容器に入れて、スプレーするとやりやすい)
⑥布にピカールをつけて、ひたすら磨く
⑦マスキングテープを剥がす
お酢パックすることで、くすみを浮かせることができます。
あまり長時間パックしすぎると、変色して赤みがかることがあります。
パックは、2~3分程度にしておきましょう。
そして、お酢が少しでも残っていると、赤く変色してくるので、⑤の水で洗い流す作業は、念入りに行ってください。
水は、食器用洗剤を水でうすめたものを使用すると、より効果的です。
防錆処理をしているペダル
ピアノによっては、ペダルに防錆処理をしてある場合があります。
カワイ全般と、ヤマハのbシリーズなどは、防錆処理がしてあります。
この場合、上記の方法ではきれいにすることができません。
以下の方法でやってみてください。
用意するもの
・いらない布または雑巾
・ピカール
・マスキングテープ
・耐水ペーパー(#600~#2000ぐらいを数種類) or 除光液
・水
防錆処理を施しているペダルには、クリアラッカーが吹き付けてあります。
サビを取る前に、クリアラッカーを取り除かないといけません。
耐水ペーパは、いわゆる紙やすりの水をつけて研ぐタイプのものです。
クリアラッカーを削って落としていくイメージですね。
クリアラッカーは、シンナーで落とせます。
除光液がシンナーの代用になります。
耐水ペーパーを使用する場合
①ペダルの奥にあるフェルトを汚さないために、ペダルのまわりをマスキングテープで養生する
②新聞紙などをぺダルの下に敷く(耐水ペーパーで水を使うため、水が床に垂れるので、水が床に浸透しないぐらいたくさん敷く。防水シートなど使うと便利)
③耐水ペーパーに水をつけて、荒い番手のペーパーからペーパー掛けしていく
④#2000までペーパー掛けを終えたら、ピカールでペーパー傷を消して艶を出す
⑤マスキングテープを剥がす
耐水ペーパーは、私なら、#600、#800、#1000、#2000でやっていくと思います。
しかし、ペーパーよりもシンナーの方が楽なので、私はシンナーを使うことが多いです。
除光液を使用する場合
①ペダルの奥にあるフェルトを汚さないために、ペダルのまわりをマスキングテープで養生する
②新聞紙などをぺダルの下に敷く(除光液が床に垂れることがあるので、除光液が床に浸透しないぐらいたくさん敷く。防水シートなど使うと便利)
③除光液を布につけて、クリアラッカーがなくなるまで拭いていく
④ペダルについた除光液を水をかけて拭き取る(水をスプレー容器に入れて、スプレーするとやりやすい)
⑤ピカールでひたすら磨く
⑥マスキングテープを剥がす
除光液によっては、クリアラッカーが取れないこともあるかもしれません。
ピアノの真鍮あれこれ
ピアノにはペダルの他にも真鍮が使われているところがあります。
蝶番や鍵盤蓋にあるメーカーのロゴに真鍮が使われていることが多いです。
アップライトピアノだと、上の屋根の蝶番や、鍵盤蓋の蝶番、譜面台の蝶番、鍵盤蓋にあるメーカーのロゴが真鍮です。
こちらも、ペダル同様ピカールで磨いていけばきれいになります。
ただし、ピアノの外装面の塗装が艶消しの場合、ロゴを磨くのは避けてください。
艶消しの塗装をピカールで磨くと、磨いた面に艶が出てしまいます。
ピカールには、研磨剤が入っているので、つやつやになってしまうのです。
ロゴのまわりをマスキングできればいいのですが、細かいですし難しいです。
あと、ピアノの塗装の種類がポリエステルやポリウレタンならいいのですが、年数がたった古い機種や、ヤマハカワイ以外のメーカーだと、ラッカーやカシューといった塗料が使われていることがあります。
ラッカーやカシューは、塗料がとれやすく下手に磨きすぎると下地が出てしまうことがあります。
古い年代のピアノのロゴは、触らない方がいいかと思います。
ピアノペダルのきしみ音が鳴る原因は?
ピアノのペダルは、不具合が多い場所のひとつです。
特に多いのが「キュッキュッ」「ギーギー」といったきしみ音です。
どのようなことに原因があるのでしょうか?
雑音が鳴っている原因
お客様から一番雑音が出てくるとご指摘があるのは、右側のダンパーペダルです。
ダンパーペダルは、特に踏んだり離したりする回数が多いので、摩擦により、徐々に部品同士が滑りにくくなり、クロスなどの部品も消耗しやすいのです。
ペダルは、上の画像のように部品が数多くあり、入り組んでいます。
ペダルから雑音がなっていることに気が付いたら、まず、どの部品から音が鳴ってるのかを特定しなければなりません。
そして、CRCなどのオイルやグリスをつけるか、クロスなどの部品を新しいものに替えるか、もしくは、フェルトなどを追加するかどうかを判断する必要があります。
CRCなどのオイルは、自転車のブレーキなどあらゆる金属のきしみ止めに使えるので、お持ちの方も多くいらっしゃるかと思います。
なので、CRCを吹き付けたら治るかもと、ピアノのペダルにむやみにつけてしまうと、後々大変なことになったりします。
自分で対処しようとせず、調律師に依頼していただきたいです。
ピアノペダルの磨きのまとめ
いかがだったでしょうか?
ピアノのペダルは真鍮なので、くすみやすく錆びやすいです。
ピアノのペダル専用の専用のクリーナーありませんが、ピカールがおすすめです。
防錆処理をしているものでない場合は、だいたいは、ピカールがあればきれいになります。
なかなかすぐには、きれいにならないかとは思いますが、根気よく磨いてみてください。
そして、ピアノのペダルの材質は真鍮ですので、どうしても錆びやすく、くすみやすいです。
そこまでひどいサビやくすみでなければ、ピカールでさっと磨くだけでキレイになるので、こまめに磨くといいですよ。
ペダルは不具合が多く、中でも右側のダンパーペダルのきしみ音はよくあります。
ダンパーぺダルは使用頻度が高く、頻繁にこすれることで、滑りが悪くなるということが原因にあります。
対処法は、なんなりとありますが、むやみにオイルスプレーを吹き付けたりしないようにしていただきたいです。
以上、ピアノペダルの磨きはクリーナーを使う?きしみ音が鳴る原因は?と題してお届けしました。