ピアノを購入したいと思っていても、夫が反対していて、どうしたらいいかわからないと悩んでいるというお話をよく耳にします。
また、「妻はアップライトピアノがほしいと思っているけれど、夫は電子ピアノで十分と思っている」といった感じで、夫婦で意見が分かれるということもあるかと思います。
逆も然り、「旦那さんは本物のピアノがほしいと思っているけれど、妻は電子ピアノ買ったばかりなのに?」と妻に反対される場合も少なくないと思います。
どうにか説得する方法を紹介していこうと思います。
今回は、ピアノ購入で夫を説得する方法はある?アップライトを反対する旦那の理解を得るにはどうすればいい?と題してお届けします。
ピアノ購入で夫を説得する方法はある?
やはり、ピアノの購入は、人生に何度もあることではないので、慎重になるのは、当たり前だと思います。
ご家庭によっては、夫婦で意見がわれるということもあるでしょう。
夫、あるいは妻を説得する方法はあるのでしょうか?
ご家庭の事情によって、説得できるかどうかは変わってくるかと思いますが、ひとつずつ紹介してけたらと思います。
夫(妻)を説得する方法
ピアノがほしいと思っていても、夫(妻)が反対している場合の説得方法、いくつかありますので、紹介したいと思います。
ご家庭の状況によって、変わってくるので、様々な状況に応じての方法を考えてみました。
子どもが習い始めてピアノが必要になったとき
お子様がピアノを習い始めたとなれば、やはり何かしらの鍵盤楽器は必要です。
ただ、やはり、どんな鍵盤楽器でもいいというわけではなく、安いキーボードなんかは、ピアノのレッスンには向きません。
理想は、アップライトピアノです。
しかし、住宅環境などで、どうしても難しい場合は、電子ピアノになりますが、それなりの電子ピアノが必要です。
特に男性は、楽器に関心があまりない方が多いので、高額な楽器を購入することに抵抗がある場合が多いのです。(逆に妻が興味ない場合もあると思います。)
しかし、夫も妻も愛する我が子なのです。
ピアノを習って、なにかしらお子様にプラスになってほしいと思って習わせているはずなので、そのことをうまく伝えることができれば、説得できると思います。
ここで、お子様がピアノを習ってプラスになることを紹介しておきましょう。
- 脳の働きがよくなる
- 集中力がつく
- 暗記力を高める
- 根気よく練習する→忍耐力がつく
- 音感が身につく→小さいころから音感を鍛えると絶対音感が身に付きやすい
- 習っていると自然と音楽が好きになる→得意科目(音楽)ができる
- 自己表現ができるようになり、感受性が豊かなになる
- 母子(父子)のコミュニケーションに役立つ
- 弾く時間帯を考えられるようになる→マナーが身につく
- 親戚関係や夫の友人などから、後押ししてもらう(ピアノ賛成してくれるかどうか確認必須) ……etc
このように、子どもがピアノを習うということは、いいこと尽くめなのです。
しかし、これらを身につけるためには、やはりそこそこのグレードのピアノでないと、悪い癖がついてしまいやすいです。
パソコンの場合でも、使えれば何でもいいわけではありませんよね。
ましてや、パソコンのように後から色々カスタマイズするなどは、ピアノはできません。
いずれは買い替えが必要なパソコンと違い、ピアノは一生ものです。
ぜひ、これらを伝えてみましょう。
妻(夫)が弾きたくなってピアノがほしくなった場合
子どものころ、ピアノを習っていて、大人になってから、ピアノが弾きたいと思うようになり、ピアノがほしくなったということもあると思います。
またピアノが弾きたくなるという方は、ピアノがかなり弾ける方が多く、電子ピアノでもグレードがそこそこいいものでないと、物足りないと感じます。
長年ピアノを弾いていたという場合、ピアノは生活の一部になっているといっても過言ではないでしょう。
なので、それなりに高額なピアノがほしいと思うのですが、やはり、楽器に理解のない夫や妻の場合、反対されることが多いですよね。
具体的にどんなことを伝えたらいいかを、あげていきます。
- 金銭面で反対されているのであれば、家計に影響がでないように、実家の両親に援助してもらうなどする
- 自分の誕生日などの記念日になにかプレゼントがあるなら、今後は一切もらわず、その分をピアノ代にあてる
- 夫(妻)が趣味でまとまった買い物をしている場合、その買い物を反対する
- 自分で働いたお金(こづかい)をためて買う
- 自分のほしいもの(洋服や化粧品など)を我慢して、浮いた費用で買う
- スペースの問題で反対されている場合、夫の趣味で使っているスペースがあれば、それを反対する
- 親戚関係や夫の友人などから、後押ししてもらう(ピアノ賛成してくれるかどうか確認必須)
- 夫(妻)とお店に行き、夫(妻)の好きなジャンルの曲を弾いてみせる→興味をひく
- 夫(妻)が漫画やアニメが好きなら、ピアノものの漫画を読ませる→興味をひく
- もし、小さいお子様がいらっしゃる場合、将来お子様も弾かせてあげられる→お子様の教育のためにもなる
思いついた限り、書き上げてみましたが、夫や妻に効きそうなものはありましたでしょうか?
また、ピアノが自分にとってどれだけ大切かを説明することが大切です。
①~④のような、金銭面で反対されている場合、言葉で説明するだけでは、理解してもらいにくい場合があるので、エクセル等で、表や文字でまとめて「見える化」させると、理解してもらいやすいかもしれません。
例えば、③のように、夫(妻)がお金をかけている趣味があれば「あなたがこれだけ趣味に費やしている分で、ピアノを買う」というのを、具体的にどれだけ趣味つかっているのかを、数字を書き出して提示すると、わかりやすいですよね。
その趣味などにかけている金額が少ない場合は、「半年分の金額」「1年分の金額」という風に積立てる方式をとって、ピアノ代を積み立てる過程のロードマップのようなものをつくるといいと思います。
⑦や⑧は結構効果的かと思います。
⑦の親戚や友人に後押しをもらうのは、夫(妻)が信頼を寄せている人ほど、効果的です。
⑧も、夫や妻の好きな曲を披露してあげると、結構興味を引いてもらえることが多いですよ。
もしかしたら、相手もピアノをしてみたいと思うきっかけになるかもしれませんね。
アップライトを反対する旦那の理解を得るにはどうすればいい?
この章では、妻(夫)は、アップライトピアノがほしいと思っているけれど、夫(妻)は、電子ピアノで十分と、意見が夫婦で分かれたときに、どう説得をすればいいのか紹介していきます。
やはり、電子ピアノとアップライトピアノは別ものと理解している場合は、アップライトピアノを譲れないと思います。
まずはじめに、ピアノがどうしても置けない住環境があるので、説明しておきます。
どうしてもアップピアノを置けない住環境もある
アップライトピアノがほしいと思っていても、住環境によっては、置けない場合もあります。
- マンションの規約で楽器が禁止されている
- 集合住宅で騒音に関して厳しい
- 築年数が古い物件
- ピアノが入るような大きい窓がない
このような場合は、それなりのアップライトピアノは諦めて、電子ピアノを購入するのが無難です。
消音付きのアップライトピアノや、既存のピアノに消音機を取り付けることを検討している方は、慎重になった方がいいですよ。
アコースティックピアノに寿命がある電化製品を取り付けることは、デメリットがかなり多いです。
詳細は、以下のブログをご覧ください。
また、マンションで禁止されていなくて、騒音が気になる場合は、金銭的に余裕がある場合に限りますが、防音室の設置を検討してみてもいいかもしれません。
アップライトピアノを反対する理由
夫(妻)がピアノを反対している理由は、様々あると思います。
思いつくだけ、理由を挙げてみました。
- 子どもがいつまで続けるかどうかわからない
- プロを目指すわけではない、趣味なら電子ピアノで十分
- 電子ピアノとアップライトピアノの差がほとんどないと思っている
- アップライトピアノは値段が高すぎる
- アップライトピアノを置くスペースがない
- 音が大きすぎる
おそらくこんな感じの理由ではないでしょうか?
まずは、なぜ反対しているのかを理解してあげることも重要です。
夫(妻)に理解してもらうには
夫(妻)に理解してもらうためには、アップライトと電子ピアノの違いを、説明できるかが重要になってきます。
ピアノを弾く本人に、ピアノを楽しんでほしい、うまくなってほしいと思う人なら、よっぽどな事情がない限り、アップライトを選ぶ他ないと思いますよ。
アップライトピアノと電子ピアノの違い
電子ピアノは、一昔前に比べると、弾き心地などは近づいてきています。
しかし、アップライトピアノと電子ピアノとでは、構造が根本的に違うので、近づいてはきているものの、別物の楽器を弾いている感覚は否めません。
出典:https://www.kawai.jp/support/buy/diff_up/
上記の画像は、アップライトピアノの内部を横から見た画像です。
(今回は、KAWAIのアップライトピアノのアクションの画像をお借りしています。
アップライトピアノのアクション構造は、各社ほとんど同じ仕組みです。)
アップライトピアノは、画像のように、鍵盤を押して力を加えると、鍵盤の奥が上に持ち上げられて、多数の部品を通過して、ハンマーまで力を繋ぎます。
その後、ハンマーは、弦を叩き音をならしています。
一方の電子ピアノの内部の断面図は、以下のような仕組みです。
(今回は、KAWAIの電子ピアノの画像をお借りしています。)
出典:https://www.kawai.jp/product/cn29/
電子ピアノは、アップライトピアノとは、別の仕組みのアクションになっていて、プラスチックの鍵盤をおもりやバネなどを使って、重くしています。
上位機種になると、アップライトピアノと同じように木製の鍵盤の仕様になっていたりします。
このように、画像を見てみると、全く別の部品が使用されていることがわかると思います。
タッチは似せてありますが、弾き心地にはかなり違和感があります。
その他にも、音の出し方も違いますし、電子ピアノで練習すると、電子ピアノ特有の弾き方の癖がついたり、音量のバランスが悪くなったりと、つまずいてしまうことがよくあるのです。
詳細は、以下のブログで詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。
子どもが続くかわからない問題
このお言葉、本当によく聞くんですよね。
確かに子どもは、続けると言っていても、急にやめたいと言い出すこともあるかもしれません。
だからといって、続くかわからないことに、お金をかけるとリスクが大きいし、電子ピアノにしておこうというのは、違うと思います。
そのような気持ちで判断すると、間違いなく続きにくいです。
親側にも「続けさせる」という明確な意思が大切です。
ピアノは、短期間で上達できる習い事ではありませんので、長い目で見てあげる姿勢がないと、続きません。
親が続けさせたいと思わなければ、子どももいい加減になってしまうものです。
なので、「少なくとも小学生の間は習い続けさせる」という風に、親も強い意志をもって、そして、子どもにも約束をさせるぐらいの勢いが必要だと思います。
そして、きちんとしたものを与えて、弾くことの楽しさを教えてあげることが大事です。
プロを目指すわけではない
プロを目指すわけではないので…、音大に行かせるとかじゃないので…、楽譜が読めるようになればいい…、このような理由で電子ピアノを推す人も結構いますね。
よくわかるのですが、演奏するピアノの音色がなんでもいいというわけではありませんよね。
電子ピアノは、サンプリングされた音源がなる、すなわち、知らない誰かが弾いた音が録音され、その音がスピーカーからなっているということです。
対して、アップライトピアノは、ハンマーで弦を叩いて音ならす、すなわち打楽器と同じです。
打楽器ということは、鍵盤の押す力加減や弾き方によって、強弱はもちろん、鋭い音、力強い音、優しい音など、音の種類を弾き分けることが可能なのです。
ということは、無限の表現が可能なのです。
ピアノのレッスンでは、この表現力を先生から教えてもらいますが、自宅の練習のピアノが電子ピアノだと、この表現力が身に付きにくく、か弱い音、あるいは粗い音になりやすいです。
せっかく、高いお月謝を払って、ピアノを習うからには、ただ単にピアノを弾けるだけではなく、どんどん上を目指せた方が楽しめる思いませんか?
値段が高すぎる問題
予算で悩まれている場合は、先ほどご紹介した、
- 金銭面で反対されているのであれば、家計に影響がでないように、実家の両親に援助してもらうなどする
- 自分の誕生日などの記念日になにかプレゼントがあるなら、今後は一切もらわず、その分をピアノ代にあてる
- 夫(妻)が趣味でまとまった買い物をしている場合、その買い物を反対する
- 自分で働いたお金(こづかい)をためて買う
- 自分のほしいもの(洋服や化粧品など)を我慢して、浮いた費用で買う
まずは、これらを主張してみましょう!
そして、新品のピアノにこだわっていらっしゃいませんか?
中古だったら、新品の半額以下で購入することができます。
今の時代、ピアノは中古の時代です。
調律師である私は、新品よりもむしろ中古ピアノをおすすめしているぐらい、中古の方がいいです。
新品の品質、だいぶ落ちてきています。
詳細は、以下をご覧ください。
置くスペースがない問題
置くスペースがないと言われた場合は、本当にないのかどうか、確認してみてください。
正直なところ、電子ピアノを置くスペースがあれば、よっぽど電子ピアノがギリギリ入るスペースでない限り、アップライトピアノも置ける場合が多いです。
横幅、奥行きともに、10センチぐらいしか変わりません。
横幅 | 奥行き | |
アップライトピアノ(1型) | 約153cm | 約60cm |
電子ピアノ(目安) | 約140~147cm | 約45~50cm |
ちなみに、アップライトピアノの重さは、200~250kgほどですので、ほとんどの建物で、床補強の必要はございません。
音が大きすぎる問題
電子ピアノは、音量が調整できるし、ヘッドホンでの演奏ができるので、たしかに、騒音対策になります。
アップライトピアノでも、音を小さくすることができることはご存じでしょうか?
この真ん中のペダルを、このように踏み込むと、通常の半分ぐらいの音量で演奏することができます。
この音量は、だいたいテレビぐらいの音量ぐらいまで落とせますので、よっぽど夜遅い時間でない限り、ピアノを弾くことができると思います。
まとめ
ピアノの購入で夫が反対する場合の説得方法を紹介しました。
子どもが弾くための場合、アップライトピアノを購入することに反対することが多いと思いますが、愛する我が子のためと思ってもらえたら、前向きに検討してもらえるのではないでしょうか?
やはり、電子ピアノで練習するよりも、上達しやすいので、ピアノを弾くことが楽しくなって、続きやすくなると思います。
金銭的に反対されている場合は、自分が趣味などで、使っているお金の分をピアノにあてるなど、その浮いたお金で工面したり、旦那さん(妻)が趣味などで使っているお金に対して、突っ込んでみましょう。
みなさんのご健闘をお祈りします。
以上、ピアノ購入で夫を説得する方法はある?アップライトを反対する旦那の理解を得るにはどうすればいい?と題してお届けしました。