一般家庭のピアノでしたら、基本は1年に1回程度調律をおすすめしています。
新品で購入された新しいピアノや長年調律をしていないピアノは、弦の状態が不安定なので、弦がなじむまでの数年の間、通常よりスパンを短くして、半年に1度程度調律をした方がいいです。
調律をさせていただいた後、おすすめの調律時期をお伝えするようにしています。
調律の時期が近づいてきたら、随時調律のご案内メール(LINE)もしています。
ピアノの調律に適した季節は特にありません。いつでもご依頼ください。
梅雨の時期だと、湿気が多くてピアノを悪くしてしまうなどと考えてしまうかもしれませんが、たしかに湿気の影響でピアノ内部の不具合が出やすいです。
しかし、冬になると空気は乾燥しますね。
ピアノにとっては乾燥しすぎもよくありません。
過乾燥の影響でも、音がずれやすかったり不具合が出やすいです。
なので、ピアノは年中音が狂い続け、内部の状態は変化しているので、ピアノの調律に最適な季節は特にないというわけです。
湿気の多い梅雨や、冬の乾燥した時期に不具合が多いと感じる場合は、そのときに調律にお伺いすれば、ピアノの不具合を点検し、なおすことができる可能性があります。
気になる方は、梅雨や冬に調律時期を設定するのもいいと思います。
ピアノは弾いていなくても音程はずれていっているので、1~2年に一度の調律は必要です。
ピアノは、鍵盤楽器ですが弦楽器でもあります。
弦楽器ということは、時間の経過とともに弦がゆるみます。
「ちゃんと音階になっているし大丈夫!」と思っていても、確実に日々弦は緩み続けているので、音程も狂い続けています。
なので、1~2年にその緩んだ弦を締めて音を整える定期的な調律が必要です。
そして、ピアノは天然の木材やフェルトが使用されているため、害虫がピアノ内部に入り込み、部品が食べられてしまうことがあります。
多少の虫食いは、ピアノに影響はありませんが、部品を食べ尽くされてしまうと、部品交換が必要になります。
調律は、点検をする意味でも必要です。
とはいえ、弾いていないと調律する気にならない気持ちはよくわかります。
私自身も弾いていなかったら、後回しにすると思います。
しかし、定期調律は大事なので、最低でも1年半~2年に1度のペースで、無理のない頻度で定期的に調律をしていただきたいと思います。
一般的にピアノの寿命は、約60年といわれています。
ただし、これはとても大雑把な数字で、実際ははっきりと言い切れないと思います。
ピアノは、チューニングピンという弦が巻かれている金属のピンに専用のハンマーを差し込み、弦を締めたり緩めたりして音を合わせていきます。
このチューニングピンは、経年劣化や過乾燥、あるいは調律をしていくうちに、チューニングピンのネジ穴が大きくなったり、チューニングピンが差し込まれている板自体がひび割れてしまうことがあります。
そうなってしまうと、チューニングピンを回しても、チューニングピンが固定されず、音を止められない状態になります。(ネジでいうバカネジの状態)
ズルピンになると、調律もできなくなるので、ここで寿命という考え方は多いと思います。
このズルピンになる年数がだいたい、60年~という具合なので、一般的に60年ぐらいで寿命といわれているのだと思います。
しかし、60年以上前のピアノでも、ズルピンもなく調律できるピアノもあるので、はっきりと寿命とは言えません。
ピアノの状態によって変わってきますが、私の場合、最低2時間~3時間ほどお時間をいただいています。
状態がいい場合は、2時間~3時間程度、調律していない期間が長い場合は、3時間~4時間程度かかります。
長時間で恐縮ですが、ご了承お願いいたします。
調律の作業中は、基本的に普段通りお過ごしいただいて大丈夫です。
生活音程度(通常の会話、家事など)なら、普通に調律できます。
テレビや音楽は、音を聴く作業のときは、できる限り控えていただかくか、音量を落としていただけると幸いです。
調律の際、ピアノ内部を掃除するので、お借りできる掃除機がありましたら、ご用意お願いいたします。
掃除機は、昔ながらのコード付きタイプでもハンディのものでも対応できます。
なければ持参していきますので、調律の日程を決める際に掃除機をお借りできるかどうかお聞きしますので、お知らせください。
ピアノの上にものを置いている場合、事前に下ろしておいていただけると、作業がスムーズに開始できます。
もし捨ててもいいような雑巾があれば、拭き掃除もできるのであればご用意ください。
水拭きでピアノはきれいになるので、固く絞った状態でご用意ください。
空調が必要な季節にお伺いする場合は、調律開始時間の1時間ぐらい前に空調の電源をつけていただけるとありがたいです。
ピアノの音程は、温度や湿度が変化するとで狂うので、調律中に温度変化が生じると、作業中に音程が変わってしまいます。
ピアノの温度と部屋の温度をなじませた状態で調律した方が、作業がはかどりやすいです。
設定温度は、夏場は27~28度、冬場は20度前後で、暑すぎず寒すぎずの温度に設定していただけると幸いです。
真夏や真冬にご依頼をいただいたときに、ピアノの部屋に空調設備がない場合は、調律月をこちらで指定させていただくことがあります。
ご了承お願いいたします。
ピアノの調律は、音がなれば基本的にできます。
50年前のピアノでも、修理なしで調律と少しの調整だけで、弾ける状態にできたことも多々あります。(その場で調整しただけでの追加料金はほとんどの場合いただきません。よっぽど状態がよくない場合は、1,000円程度いただきます。)
ただ、どんなピアノでもそのような状態にできるかどうかは、直接ピアノ内部の状態を拝見しない限りわかりかねるので、一度点検させてもらえると幸いです。
ピアノを移動する前に弾ける状態かどうか見てほしいという場合は、お見積もりにいくことも可能です。(出張料のみいただきます。)
遠方などで難しい場合は、ピアノの上部の蓋を開けて、内部の状態を写真で撮っていただき、その写真をメールなどで私に送ってください。
調律できるかできないかぐらいの判断はそれでできるので、お気軽にお問い合わせください。