アップライトピアノの重さはどれぐらいなのでしょうか?
ピアノの購入を検討されている方や、ピアノを実家などから移動させたいと検討されている方などは、ピアノの重さが気になるかと思います。
アップライトピアノは、重いイメージがあると思うので、床補強が必要なのかどうかも知っておきたいですよね。
木造戸建て、マンション、それぞれの床補強の必要性について紹介していきます!
今回は、アップライトピアノの重さは床補強が必要?木造やマンションの場合などについて紹介と題して紹介します。
アップライトピアノの重さはどのくらい?
まずは、アップライトピアノの重さを紹介していきます。
ヤマハの機種を例に、サイズ別でみていきましょう!
アップライトピアノは一般的に、1型、2型、3型、コンソールと、4種類サイズがあります。
アップライトピアノ重さ|1~3型の場合
一般的な大きさのアップライトピアノからみていきます。
ヤマハの機種で確認していきます。
重さ | |
1型 (現行モデル:YU11、YUS1など)(旧モデル:U1など) | 約218~230kg |
2型(旧モデル:U2など) | 約230kg |
3型 (現行モデルYU33、YUS3など)(旧モデル:U3など) | 約242~250kg |
1型と3型とで、30kgぐらい差があります。
2型は、現在ヤマハの新品で販売されていません。
アップライトピアノ重さ|小さいサイズの場合
小さいのサイズのアップライトピアノの重さはどんなものなのでしょうか?
こちらもヤマハのピアノのサイズを参考に見ていきます。
重さ | |
コンパクトモデル(現行モデル:b113など) | 約194kg |
コンソール(現行モデル:YF101など) | 約200~208kg |
一番大きいアップライトピアノの3型に比べると、50kgほど軽いピアノもあります。
床への影響が気になる方は、軽いものを選んでもいいかもしれませんね。
アップライトピアノの重さは床補強が必要?
先ほどご紹介したように、アップライトピアノの重さは、ざっくりと200~250kgですが、え、結構重い!!と驚かれる方もいるかもしれませんが、実はそうでもないのです。
アップライトピアノをそのまま床補強などしないで置くと、床が抜けてしまうのでは…?と心配になる方もいらっしゃるかもしれませんね。
一般的なご家庭では、どうされているのか紹介していきます。
アップライトピアノの重さは分散されるから床への影響が少ない?
アップライトピアノにはキャスターは計4つついています。
前側に2つ、後ろ側に2つついています。
アップライトピアノの重さのかかり方は、後側の各足が総重量の約3分の1、前側の各足が総重量の約6分の1の重さがかかっています。
アップライトピアノは、後ろ側の方が重さがかかっています。
例えば、重さ200kgのピアノだと、後側のキャスターには各足約66.7kg、前側のキャスターには各足約33.3kg重さがかかっていることになります。
後足 ×2 + 前足 ×2 = 総重量
(66.7kg×2)+(33.3kg×2) = 200kg
重さがかかる後側でも、66.7kgなので、成人男性が2人ほど立っているのと変わらないという計算になります。
前側は、キャスター2つ分で男性1人分ぐらいの重さです。
そう考えると、そのような重さで、床がぬけてしまうと、人が住めない住宅になってしまいますよね。
アップライトピアノの重さは木造だと床補強が必要?
アップライトピアノの重さは、ざっくりと200~250kgですが、一般的な木造住宅の場合、床補強は必要ないことが多いです。
理由は、建築基準法の基準を満たしているからです。
「住宅の居室」の床は、人や家具などを1平方メートルあたり1800N(約180kg)以上載せることができるように設計するということになります。
……………
たとえば本を入れたダンボールを積み上げる・ピアノを置く・など、荷重を集中的に配置した場合を考慮しているためです。
参照:日本建築構造技術者協会
このように記載されていますので、一般的な木造住宅でも、アップライトピアノであれば、普通に置けるように、設計されているはずです。
実際にピアノを置いた面積は、約1平方メートルほどですが、左右前後のスペースを考慮すると、2平方メートルとなります。
なので、360kgの重さに耐えられるということになります。
アップライトピアノの重さは、約200~250kgなので、床補強しなくても普通に置くことができる計算になりますね。
アップライトピアノの重さはマンションだと床補強が必要?
マンションの場合も、木造の場合と同様の建築基準法ですので、同じように床補強しなくても、アップライトピアノを置くことができます。
よく考えてみると、アップライトピアノの重さ200~250kgは、大人が4~5人こたつに座っている重さぐらいです。
本棚や食器棚も、アップライトピアノと同じような重さになりますが、補強せずおいている家もあるかと思います。
なので、そんなに心配しなくても置くことができるかと思います。
それに、私が以前働いていた会社で、ピアノ販売もしておりましたが、新たに床を補強をしたというお客様はほとんどいらっしゃいませんでした。
その後の納品調律や、1年後に定期調律にもお伺いしましたが、床が抜けているというお宅はもちろんありませんでした。
ただし、築年数がかなり古い場合や、どうしても心配になる方は、一度業者に確認をした方がいいでしょう。
アップライトピアノの重さが250kg以上だと床補強が必要?
先ほどもご紹介したように、アップライトピアノの重さが250kgを超えていても、建築基準法をクリアしているので、250kg以上の重量のあるピアノでも、床補強なしで設置することができます。
ただし、築年数が古い場合は、業者に確認をした方がいいと思います。
賃貸物件の場合も、管理会社や大家さんに確認が必須です。
床補強は必要なくても直に置くのはNG
床補強は必要ないと説明しましたが、アップライトピアノをそのまま直に設置してはいけません。
最低でも、このようなプラスチックのインシュレーターは、キャスターの下に敷いておきましょう。
ピアノを安定して設置できる、以下のようなごつめのインシュレーターもおすすめです。
コンソール型などの場合、キャスターがついていないピアノもあります。
その場合は、敷板を敷いてください。
それでも不安な方は、インシュレーターや敷板にプラスして、ビッグボードを使って、床への荷重を分散させるといいでしょう。
アップライトピアノの床補強をする方法
アップライトピアノは、床補強は必要ないといわれても、やはり長期間同じ場所にピアノを置くことに抵抗がある方がいらっしゃるかもしれませんね。
アップライトピアノの床補強の費用の相場を紹介したいと思います。
新築で建築前に床補強をする場合と、後から補強工事を検討する場合もあるので、それぞれ紹介します。
アップライトピアノの床補強の費用は?
床補強は、新築で建築前に床補強をする場合は、後から工事するよりも安くできることが多いです。
新築時に、アップライトピアノの床補強工事の値段は、ハウスメーカーによって差があると思いますが、1階の場合で、だいたい1坪5千~2万円ぐらいのようです。
アップライトピアノはだいたい1坪で設置できます。
アップライトピアノの床補強を後からする場合は?
既存の住宅に、後から床補強をしたいという場合、1階の場合の値段で1坪あたり5万~10万円ぐらいでできるようです。
やはり、後からする場合は、建築前に工事するよりも、4~5倍以上高くなるようです。
新築で家を建てる予定がある場合は、予めピアノを置く周辺部分の床補強をしておくのがいいでしょう。
アップライトピアノの重さのまとめ
いかがだったでしょうか?
アップライトピアノの重さは、200~250kgほどなので、建築基準法の基準はクリアしているので、床補強は基本的に必要ないということでした。
木造戸建てでもマンションでも、建築基準法の基準は変わりませんので、どちらも必要ないと考えて問題ありません。
床補強の費用は、新築で工事する場合は、1坪5千~2万円ぐらい、後から工事する場合は、1坪5~10万円ぐらいかかります(いずれも1階部分の場合)
以上、アップライトピアノの重さは床補強が必要?木造やマンションの場合などについて紹介と題してお届けしました。