ピアノを始める方には、アコースティックピアノや電子ピアノ、キーボードの購入が必須だと思います。
初心者の方だと、「ピアノが続けられるかどうかわからないから、とりあえずキーボードを買おう」と考えている方もいらっしゃるかと思います。
初心者の方におすすめの鍵盤数とは何鍵がいいのかや、鍵盤数が61鍵盤だと弾けない曲を紹介していきます!
今回は、ピアノの鍵盤数で初心者におすすめの鍵盤数とは?61鍵盤キーボードで弾けない曲は?と題してお届けします。
目次
ピアノの鍵盤数で初心者におすすめの鍵盤数とは?
まず、アコースティックピアノか電子ピアノ、キーボードのどれを購入するかを決断しなければなりませんね。
以前、電子ピアノとアップライトピアノを比較した記事を書いていますので、ご覧になっていない方は、以下を参照していただければと思います。
案外詳しく知らない方が多いかもしれませんが、電子ピアノとキーボードも違いがありますので、紹介してきますね。
電子ピアノとキーボードの違い
実際に電子ピアノとキーボードを弾いたことがある方は、違いはお分かりだと思いますが、結構大きな違いがあります。
少し掘り下げてみましょう。
鍵盤のタッチ
特に大きく違うことは、鍵盤のタッチです。
タッチは、弾き心地のことですね。
電子ピアノは、アコースティックピアノに似せたピアノなので、弾いたときに重みがあります。
対してキーボードは、音がなるセンサーがあるだけで、鍵盤のタッチの工夫はなされていないので、軽く押すだけで音がなります。
音の響き方
これも先ほど説明したとおり、電子ピアノはアコースティックピアノに似せているので、立体感のある響きがあります。
強弱もある程度はつけることができます。
対してキーボードは、音の強弱などはつけることはできません。
鍵盤数について
まずピアノの標準の鍵盤数は、88鍵ということは以前の記事で紹介しました。
アコースティックピアノと電子ピアノは、88鍵のピアノがほとんどです。
キーボードに関しては、鍵盤数がいくつかあって、88鍵、76鍵、61鍵、49鍵が代表的な鍵盤数です。
おすすめの鍵盤数は?
おすすめの鍵盤数は、使用する目的によって変わってきます。
・ピアノ初心者レッスンに通いたい
・バンドで演奏したい
・クラシックやジャズを弾きたい
鍵盤数で悩んでいる方は、だいたいこの3パターンかなと思うので、こちらのおすすめを紹介していきます!
ピアノ初心者レッスンに通いたい
ピアノのレッスンに通うならば、88鍵のピアノは必須でしょう。
基礎練習ですら88鍵必要なので、もう初めから88鍵をおすすめします。
そして、お子様がピアノを習う場合は、キーボードはまずありえません。
なぜかというと、やはりアコースティックピアノとの違いの差がありすぎるからです。
キーボードとピアノは全く別の楽器です。
上記にも紹介しましたが、タッチの違いは雲泥の差です。
ピアノは、習い始めが特に大事で、キーボードのタッチで慣れてしまうと、変な弾き癖がつい、ついてしまった癖の矯正はかなり難しいです。
エレクトーンのタッチはキーボードとほぼ同じですが、私の友人が「エレクトーンは弾けるけれど、ピアノは弾けない。タッチが違いすぎる。」といっていました。
これと同じ根拠ですね。
正直言うと以下の記事を見てみてくださいね。
バンドで演奏したい
バンドで演奏したいという方は、76鍵、61鍵、49鍵のコンパクトなタイプを選ぶのがいいと思います。
練習スタジオやライブ会場への持ち運びやすくするため、重さや大きさを最小限にした方が、移動が楽になります。
それに、いろいろな音色が出せるものを選べば、アレンジの幅も広がりますよね。
楽曲に合わせて、鍵盤数を選んでみましょう!
クラシックやジャズを弾きたい
クラシックやジャズを弾く場合は、88鍵あった方がストレスなく弾けます。
どうしても置くスペースがないという方は、76鍵のものがいいでしょう。
61鍵盤キーボードで弾けない曲は?
キーボードでよく購入される鍵盤数は、61鍵キーボードです。
61鍵のキーボードで、弾けない曲はどんな曲があげられるのでしょうか?
音域
少ない鍵盤数の音域はどれぐらいなのか整理していきます。
61鍵盤の音域
61鍵盤キーボードの音域は、C2~C7の5オクターブで、最低音がド、最高音もドです。(オクターブとは、ド~シの12音のこと)
対して88鍵盤の音域は7オクターブと4鍵で、最低音がラ、最高音はドです。(A0~C8)
61鍵盤のキーボードは、88鍵のピアノよりも、2オクターブ以上少ないということになりますね。
61鍵盤で88鍵盤のピアノに足りない音は、低音はラ~シの15鍵、高音がド#~ドまでの12鍵足りません。
こう見てみると、結構鍵盤数が少ないことがわかります。
76鍵盤の音域
76鍵盤キーボードの音域は、E1~G7の6オクターブと4鍵で、最低音がミ、最高音はソです。
61鍵盤の音域は5オクターブなので、76鍵盤の方が1オクターブと4鍵盤多いことになります。
88鍵盤と比べると、76鍵盤の方が1オクターブ少ないことになります。
76鍵盤で88鍵盤のピアノに足りない音は、低音はラ~レ#の7鍵、高音がソ#~ドまでの5鍵足りません。
88鍵盤以下の鍵盤数で弾けない曲
JPOPなどの曲は、アレンジによってことなってくるので、クラシックでまとめてみます。
クラシックでピアノを習うと、基本的な順序はこんな感じです。
「バイエル上下巻」→「ブルグミュラー」→「ソナチネ」…
という具合に、楽譜に沿って練習していきます。
現代では、教え方が変わってきていて、このような楽譜に沿ったレッスンはしていない先生も増えてきているようですが、月謝やレベルの基準を決める指標になっていると思います。
61鍵盤で弾けない曲
結論をいうと、61鍵だと、バイエルまでしか対応することはできません。
ブルグミュラーに入ってくると、音域が広がります。
「優美」という曲と、「タランテラ」の2曲が、61鍵盤だと鍵盤が足りません。
そして、ブルグミュラーの曲には、ペダル奏法が入ってくるので、キーボードでの練習は難しいかと思います。
キーボードでもペダルは別売りしていますが、キーボードとアコースティックピアノのペダル操作の感覚は、全然違います。
なので、ブルグミュラーに入ったあたりで、アコースティックピアノ、あるいは電子ピアノに買い替えた方がいいかと思います。
あの、有名なベートーヴェンのエリーゼのためにも、鍵盤数が足りませんね。
ブルグミュラーまで続いたら、その後もピアノは続けている方が多いかと思うので、その時点でアコースティックピアノか電子ピアノに買い替えをおすすめします!
ブルグミュラーは、どのくらいで始めるのかについてですが、個人差が大きくあります。
早いお子様で小学校2年生ということなので、レッスン開始した年齢を年長とすると、2~3年たらずということになりますね。
順調なお子様で、小学校3年生だそです。
結構早いですよね!
先ほども紹介しましたが、現代のピアノのレッスンでは、バイエルを使わない先生が増えています。
早いうちに高い音や低い音を使う練習曲をすることが多く、ブルグミュラーに入る前に鍵盤数が、足りなくなることも多々あるようです。
なので、レッスンをする場合は、鍵盤数の多いピアノを選ぶのがいいでしょう。
76鍵盤で弾けない曲
76鍵盤の場合、中級程度ならほとんどの曲が弾けそうです。
ロマン派以降時代の作曲家、すなわち、ベートーヴェンやショパンの曲は、足りない場合が多くあります。
キーボードは鍵盤数が足りてもピアノの練習にはならない
先ほども、アコースティックピアノと電子ピアノとキーボードは、それぞれ別の楽器です。
キーボードは、本来の目的は、鍵盤数を少なくすることで、コンパクトに手軽に持ち運びできるものなので、やはりポップスを弾きたい方やバンドをしたい方に向いています。
キーボードはタッチが軽すぎるため、「ピアノ」の練習には正直なりません。
パソコンのキーボードと同じ感じです。
キーボードでいくら練習しても、ピアノを弾けるようにはなれません。
楽譜を読む練習はできるかと思いますが…。
購入する前に、「キーボード」をしたいのか、「ピアノ」をしたいのか、よく考えてください。
まとめ
ピアノの初心者におすすめできる鍵盤数は、ピアノを習いにいく場合は、88鍵盤のアコースティックピアノが断然おすすめです。
その次に88鍵電子ピアノです。
キーボードは88鍵あったとしても、はっきり言っておすすめできません。
バンドしたいという方や、大人の方でポップスを弾きたいというのであれば、キーボードでもいいと思います。
その場合も鍵盤数は、やはり少しでも多い方がいいと思います。
61鍵盤キーボードで弾けない曲は、ブルグミュラーの曲やあの有名な「エリーゼのため」にも、鍵盤が足りません。
76鍵盤の場合は、ロマン派以降の作曲家の曲は、弾けない曲もあるということでした。
結論、「鍵盤数は多いに越したことはない」ということですね!
以上、ピアノの鍵盤数で初心者におすすめの鍵盤数とは?61鍵盤キーボードで弾けない曲は?と題してお届けしました。