グランドピアノを購入を検討している方は、ヤマハのグランドピアノのC3とG3を、よく見かけると思います。
CシリーズとGシリーズの違いは、なにかあるのでしょうか?
C3とG3の違いと、値段や評判を比較しながら、紹介していきたいと思います。
今回は、ヤマハのG3とC3の違いは?値段や評判を比較!と題してお届けします。
目次
ヤマハのG3とC3の違いは?
ヤマハグランドのCシリーズとGシリーズは、どんな特徴があって、違いがあるのでしょうか?
詳しくみていきます。
ヤマハのC3とG3の違い
ヤマハグランドピアノのCシリーズとGシリーズは、どちらもヤマハグランドピアノの定番のシリーズです。
どちらも、生産終了していますが、中古ピアノでは、かなり人気があります。
Gシリーズの特徴
Gシリーズは、1954年~1994年まで、製造されていた、ヤマハのグランドピアノです。
40年にわたり、製造されていました。
現在は、新品での販売はありませんが、中古市場でも、人気があります。
機種名の例を出してみると…、G3A、G3E、G3B、G3E など。
ペダルは、2本ペダルのタイプが多いですが、3本ついているものもあります。
グランドピアノのペダルは、アップライトピアノとは、仕組みが違うところもありますよ。
ペダルの詳細は、>>ピアノのペダルの意味は?左側や真ん中のペダルの使い方を紹介 をご覧ください。
グランドピアノには、通常ついていない、ハンドマフラー(弱音装置)がついているものもあって、静かに演奏したい場合は、便利かもしれません。
Gシリーズの特徴として、音色が、素朴でやわらかな印象があるといわれています。
ドイツのメーカー、「ベヒシュタイン」の構造を真似て作ったといわれています。
ベヒシュタインは、繊細で柔らかくぬくもりのある音色が特徴といわれているので、Gシリーズの特徴とほぼ一致していますね。
Cシリーズ特徴
Cシリーズは、1967年~2012年ごろまで製造していたヤマハのグランドピアノです。
Cシリーズも、45年製造されてきたということで、結構長期間、製造されてきていて、多くの方に愛されていたことがわかります。
Gシリーズと同時に販売していた時期もありました。
今でも、中古市場では、人気のシリーズとなっています。
機種名の例を出してみると…、C3、C3A、C3B、C3E など。
Cシリーズは、ペダルは3本ついています。
Cシリーズの特徴として、音色がはっきりとしていて、きらびやかで華やかな印象があるといわれています。
というのも、コンサートホールによく設置されている、老舗メーカーの「スタインウェイ」のピアノの構造を真似して、製造されていました。
スタインウェイの音色は、音量も大きくとても華やかです。
そのきらびやかな音色の仕組みとして、高音部にGシリーズにはなかった、*アリコートシステムを導入し、ハンマーの硬さを変更するなど、音色をスタインウェイに近づけました。
*アリコートシステム…元祖アリコートは、ドイツのピアノメーカー、「ブリュートナー」が開発していました。
特徴としては、「アリコートシステム」といって、通常弦が1音につき3本弦が張られるところを、高音部のみあえて4本張られています。
この4本目弦はハンマーに当たらず、倍音増幅させるための構造です。
後に、ドイツのメーカー「スタインウェイ」が、全く別の仕組みの「アリコート」を発明しました。
弦の下に金属の部品をはめ込んで、弦の振動を、鉄骨に伝える仕組みです。
ヤマハのアリコートは、後者の、スタインウェイ式を採用しています。
アリコートは、デュープレックススケールとも言います。
よって、GシリーズとCシリーズの、大きな違いは、アリコートの有無ということですね。
(Gシリーズの最後の方にも採用されていたものもありますが、すぐGシリーズの生産終了し、Cシリーズに統一されました。)
CXシリーズ・TDシリーズの特徴(現行モデル)
ヤマハの現行で販売されている代表モデルが、CXシリーズとTD(トラディショナル)シリーズです。
CXシリーズの方が、上のランクです。
CXシリーズは、ヤマハのフルコンサートグランド(コンサートホールなどで使用される最高級モデル)のCFXの技術や素材が、組み込まれています。
TDシリーズは、Cシリーズの後継ともいわれています。
TDシリーズは、CXシリーズよりランクが落ちますが、グランドピアノの魅力は十分感じられるモデルだと思います。
ヤマハのG3とC3の値段や評判を比較!
それでは、CシリーズとGシリーズの値段や評判を、比較しながら紹介していきたいと思います。
一般家庭で、よく購入されている、G3、C3、G2、C2、G1、C1を中心に、値段と評判をお伝えしていきます。
CシリーズとGシリーズの値段
Cシリーズの方が、Gシリーズに比べて値段は高めで、Gシリーズの方が、安い傾向にあると思います。
中古ピアノなので、平均的な値段を紹介していきます。(2023年10月時点)
Cシリーズの値段
一般家庭でよく所有されている、C3、C2、C1の値段をまとめます。
- C3…130万~220万円程度
- C2…160万~200万円程度
- C1…150万~170万円程度
Cシリーズは、年式が幅広いので、価格も年式に応じて変わります。
木目の方が、黒色のピアノよりも、高値のことが多いです。
C2に関しては、それほど出回っていないサイズなので、希少と言えると思います。
Gシリーズの値段
Gシリーズも、一般家庭でよく所有されている、G3、G2、G1の値段をまとめます。
- G3…110万~160万円程度
- G2…110~140万円程度
- G1…100万~130万円程度
Gシリーズも、年式の幅が広いので、年式によって、価格が変動します。
Cシリーズより、お特に購入することができます。
CシリーズとGシリーズの評判
CシリーズとGシリーズの、実際の評判はどうなのでしょうか?
調律師である、私の評価も含めつつ、紹介していきたいと思います。
Cシリーズの評判
Cシリーズの大きな特徴である、キラキラ華やかな音色にしてくれるアリコートですが、このアリコートに好みが分かれます。
もともと、このアリコートを導入したきっかけが、コンサートホールなどの広い空間で、中高音の音量が、低音の音量に負けないようにするためでした。
狭い部屋でこのアリコートシステムがあるピアノを弾くと、高音部がキンキンとうるさい音色に聞こえて、耳が痛くなるというケースがあります。
一般家庭など、狭い部屋で使用される3型(C3やG3サイズ)には、必要のないシステムとも言われています。
もちろん、それが華やかでいいという方もいらっしゃいます。
私個人としては、C3までのサイズで、アリコートは、必要ないのではないかな…と思っています。
広いスペースにピアノを設置できるのなら、アリコートがあった方が、低音と中高音のバランスがとれていいと思います。
ただ、Cシリーズの、華やかさが好きという方もいらっしゃるので、結局は好みなのかな…と思ったりもします。
Gシリーズの評判
Gシリーズは、特徴からみると、やはり家庭向きのピアノと言えると思います。
初心者向けと言わたりもするのですが、一般のご家庭で設置するスペースの場合(4畳以上でC3、G3は設置できる)、CシリーズよりもGシリーズの方が、音色的にはマッチすると思います。
アリコートのついていないGシリーズを探しているという方、結構いらっしゃるぐらいです。
ヤマハのG3とC3の違いのまとめ
ヤマハのグランドピアノのG3とC3の違いと値段、評判について、まとめてみました。
CシリーズとGシリーズの大きな違いは、「アリコートシステムの有無」でした。
主に、Cシリーズに採用されているアリコートですが、開発されたきっかけは、コンサートホールなどの広い空間で、低音と中高音の音量を、揃えるためでした。
なので、一般家庭などの、狭い部屋で使用するグランドピアノに、アリコートがついていると、高音がキンキンうるさくて、耳が痛くなるなどいった、いい評判だけではありませんでした。
私個人のおすすめは、一般のご家庭では、アリコートのついていないGシリーズの方が、響きすぎなくて、いいのではないのかなと思っています。
あくまで好みですので、Cシリーズを否定しているわけではありませんよ。
値段は中古で、C3で130万~220万円程度、G3で110万~160万円程度でした。(2023年10月現在)
以上、ヤマハのG3とC3の違いは?値段や評判を比較!と題してお届けしました。